土曜日(3/21),春分の日だね。タヌキが出てきた。ちょうど水たまりで大きなヒキガエルが鳴き始めているのだが,どうも,それをねらっているらしい。でも,こんな時間(朝の9時半過ぎだぞ)に,いくら何でもタヌキはないだろうと思った。小さいし,そう,大きなデブ猫みたいにも見える。しかも,もう1頭いるじゃないか。
急いでカメラを持ち出し手近な望遠レンズをつけて撮影したのが,これらの6枚の写真です。
よく見れば見るほど変だ。まず,顔が妙にやせている。タヌキのイメージには少し遠いような気がする。それにからだもずいぶんやせているようだ。ん?なんか変だな。まるで,ヌードマウスみたいな体表だ。ん?何?やっぱりからだに体毛が生えていないぞ。
いったい何なんだ,この動物は?ときどきこっちを見るのだが,逃げないぞ。かといって,威嚇してくるわけでもない。動きの方も,野生動物のイメージからはちょっと離れたスローな動き。まだ若い個体のようなのに,はつらつとした感じがないなぁ。
撮影した写真を見ると,ますます変な感じで,ほんとうにタヌキなんだろうか?とも思われてきます。でもネコやイヌでもない感じだし,タヌキっぽいんだなぁ。
で調べて見たんだ…。
どうも,ヌードマウスみたいだと感じたのは,それほどハズレでもなかったみたい。
それは,タヌキの疥癬症のようでした。全身の体毛がほとんど抜けてしまい,皮膚だけの状態だったので,ヌードマウスと同じように見えたんですね。2匹は大きさが同じくらいで,一緒に行動していたことから,兄弟の子ダヌキなんじゃないかと思います。接触も多いだろうからうつってしまったんだろうとも思います。
あれこれ調べてみると,ずいぶんと流行しているようです。助からないケースが多いみたいですね。あまりすばやく動かないのは,体力を温存するためみたいで,私たちが比較的近づいても逃げる気配もなかったのもそのせいみたいです。
あれからもう何日もたっているのに,すがたを見せないのは,もしかしたら,もう……。
何もしてやれないなんて,なんとも歯がゆいことですね。生息環境の悪化,それは,私たちの生活圏と野生の生き物たちの生活圏がクロスオーバーしてしまっていることでもあります。また,野生生物自身のなわばりが重ならないように生きていくことが難しくなっているために,伝染性の致命的な病気の大流行にもつながるのでしょうね。
私たち人間も必要以上に "生息" 密度が高くなりすぎているんだろうか。江戸の街の市民がどのようにお互いのテリトリーを犯しすぎないように暮らしていたのか,私たち,そして世界は学ぶ必要があるのかもしれない(江戸って当時世界随一の人口密度の高い都市だったと聞いた気がする)。うーん,穿ちすぎか?
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