2011年6月 5日 (日)
放射線量について,モニタリングポストの値を公表している自治体がある。
しかし,その数値を疑問視する意見も見られる。影響力のある政治家でもそういう立場の人がいる。モニタリングポストは地上 10m 以上だということだから,地上に生活する私たちの被曝する線量とは大きな違いがあるというわけだ。
この意見に対して別に異論があるわけではない。まったくその通りだと思う。でも自分ではかってみたら,驚くほど大きな隔たりがあり,だから政府の発表は不誠実だというなら,それには異論がある,というよりはあまりにも自分が無知で考えなしだということを自ら証明しているような意見だと思う。
だって,モニタリングポストでの測定結果だということは明らかにされているわけだし,その値をどう使うかはこっちに任されているわけだからね。情報を隠さずすばやく公開するということはそういうことも含んでいるということだ。
つまり,違うといって役に立たないとか,それでごまかそうとしているとかいうふうに思ったとたんに自分の確かな測定値も死んだ数字になっちゃうと思う。
私も,私が今住んでいるところ(離れたところの,ではない)のふだんの放射線量率を知りたいと思った。でも原発事故以前の地上の測定値(つまり平常値だ)はなかなか見つからなかった。見つかるのは,宇都宮市や小山市など栃木県内の数地点のものばかり。住所地どころか鹿沼市のものもみつからない。まあ,当たり前か。ここ鹿沼市は大学もないしね。
我慢ができなくなって,簡単な線量計を手に入れたので,家の中や外ではかってみて,鹿沼市の公開データと比べてみたら,おもしろいことがわかった。市のモニタリングポストの数値は我が家の屋内の測定値と同じなのだ。
ほら,2つの測定値が息を吹き返した。ただの数字ではなくなった。これから私は他の地域での同様の結果を探すつもりだ。いや,だれか個人の家での測定結果が見つかるだけでいい。その方と連絡を取りあえば,近くのモニタリングポストのデータと比べてもらえる。ここでも同様の結果となれば(簡単な換算の係数が必要でも),もう,モニタリングポストの数値は,屋内の放射線量率の第1近似になる。どこにいても,外出しても大丈夫かどうか自分で決めることができる。
だから何?というなかれ。自分と自分が守るべき家族や大切な人たちのいのちと未来にかかわることくらいは,自分で決めたいじゃないか。ちがうかい?
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