今年から,中学校で,特殊教育(特別支援教育)に携わっています。現在の仕事は,「軽度情緒障害通級指導教室」担当。2006年度からは,いわゆるLD,ADHD,高機能自閉症なども対象となっていますが,分からないこと(というか,疑問)だらけ。そりゃそうだ,キャンパスに通っていたのは,ン十年も前のこと。いくらそのころ特殊教育専攻だといったところでわからないのは当たり前。
だいたい,軽度情緒障害通級指導教室の「軽度情緒障害」だって,今までずっと,情緒障害が「軽度」なんだと思っていたんだけど,なんと,「知的障害」(このいい方も納得できないのですが)の程度が「軽度」である「情緒障害」の児童生徒のことだというのです!対象となる児童生徒は情緒障害が重いものから軽いものまでなんだとか。これは,この領域の仕事の先輩でもあるうちの奥さんから,偶然に教えてもらいました(ありがとう)。
このことは,いままで,新任者の研修でも聞いたことがありません。学生時代だって,「情緒障害」という Technical Term には出会っていますが,まぁ,その程度。でもこの「軽度情緒障害」,どう考えても「情緒障害」が「軽度」という意味以外で使っちゃいけないぞ。
現在,公式の定義を探していますが(たぶん文部科学省あたりではなくうちの市の教育委員会かその指導主事あたりのお言葉なんだろうな),こんな調子では先が思いやられます。あ~ぁ。
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(albireoな日々,Nov/30,2010転載)
なお「軽度発達障害」の用語は,このころまでよく使われており,わけのわからん教育用語ではないようでした。「軽度情緒障害」は,この「軽度発達障害」に準じた「軽度」の使われ方です。したがって,本文にあるような事情で使われるようになったわけではないと考えられます。
ただし,本文にあるように,当時の研修では一切定義に触れることなく使われていたことは事実です。
この翌年度(この年度末3月ぎりぎりだったかもしれない)に市教委文書に添付された文科省の通知で,「軽度発達障害」等の「軽度」の用法は正しく意味がとりにくいので,今後は使用しないものとする旨の記述がありました。それ以降教育界でも「高機能○○」のような言い方が広まっていきました。(これも一般には誤解されやすい表現だとはおもいますが。)
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